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しっかり食べても体重が減る…考えられるのはこんな病気

食べてもやせる、はよろこんではダメ

いくら食べても太らないと聞くと、ダイエット中の多くの女性はうらやましいと思うでしょう。しかし、きちんと三食とっていて、大きなストレスもなく運動もしていないのにやせるなら、何か原因となる病気が隠れているかもしれません。自然にやせられてラッキー、では済まされない場合もあるのです。

◆1日6000kcalも食べていても、スリムな体型を保っているといわれるのは、トライアスロンの選手です。自転車、水泳、ランニングと、あれだけハードな運動を毎日続けていれば、6000kcalもの熱量を摂取しなければやせてしまうというのもわかります。でも、体を動かすのは会社との往復のみで、仕事はデスクワーク中心、家事をする程度の生活…という人は多いはず。腹八分目を心がけるくらいの努力がなければ、甘い物やグルメの誘惑も多い現在の日本では、簡単に太ってしまいます。

◆食べたいものを好きなだけ食べているのにちっとも太らない、それどころか体重が減ってきたという場合、若い女性で可能性が高いのは甲状腺の異常です。甲状腺とは、のどぼとけの下のあたりにある、蝶が羽を広げたような形をした臓器のこと。食物中のヨードを材料にして甲状腺ホルモンをつくり、血液中に分泌しています。甲状腺ホルモンには、全身の新陳代謝を活発にして、元気にする働きがあるので、過剰に分泌されたり、逆に不足したりすると、さまざまな症状が全身にあらわれます。

◆やせてきたときに考えられるのが、バセドウ病です。甲状腺ホルモンが過剰に分泌されて甲状腺機能亢進症となります。20〜30歳代の若い女性に多く発症する病気です。原因は自分の甲状腺組織を異物とみなして攻撃してしまう、自己免疫疾患と考えられています。

◆必要以上に大量の甲状腺ホルモンをつくりすぎるため、全身の新陳代謝が過剰に活発になってしまうのです。そのため疲れやすく動悸や息切れがする、眠れない、イライラする、やせるなどの症状があらわれます。血液検査ではコレステロール値が低くなる傾向もあります。月経不順にもなり、不妊症の原因になることもあります。

◆バセドウ病の治療は、まず抗甲状腺薬によって、過剰につくられる甲状腺ホルモンを抑制します。薬を2か月ほど服用すると症状はほとんどなくなりますが、最低1年間は薬物療法を続けます。適切な治療をきちんと受ければ見違えるほど元気になり、仕事や運動、妊娠、出産など、健康な人と同じように生活できるようになります。

◆胃腸機能の異常や糖尿病、悪性腫瘍(がん)、そのほかホルモン異常でもやせていく場合があります。いずれも早期治療が非常に大切。ふだんよりたくさん食べているのにやせてきたら、病気の可能性があることを疑って、早めに検査を受けましょう。

(監修:虎の門病院 内分泌代謝科医長 宮川めぐみ/2012年9月17日)


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