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立ちくらみ、めまい…「POTS(ポッツ)」という病気かも

精神的なものではない!

立ち上がったとき、立ちくらみやめまい、動悸などに襲われて、その場に座り込んだり倒れてしまったりすることがあります。これは、起立性低血圧といって、一時的に血圧が低下するために起こる症状です。ところが、同じような症状があっても、血圧低下がみられず、心拍だけが異常に増える場合があります。

◆これは体位性頻脈症候群(POTS=ポッツ)は、立ちくらみやめまい、頭痛、だるさとともに、頻脈(心拍数の増加)がみられるのが特徴です。通常、立ち上がったときの心拍数は、寝ているときと比べて多少増えるのが普通です。健康な場合の心拍数が1分間に60だとすると、立ち上がったときには75程度に増えます。ところが、体位性頻脈症候群では、これが95ほど、つまり寝ているときより35拍以上増えてしまうのです。

◆このように、立ち上がったときに心拍数が35以上増えるか、立っているときの心拍数が1分間に115以上で、血圧に異常がない場合、体位性頻脈症候群と診断されます。

◆特徴的な症状は、立ちくらみ、めまい、動悸、頭痛、全身倦怠感など。このような症状があって医療機関を受診しても、血圧低下がないために、「どこにも異常はない。精神的なもの」といわれてしまうケースもあります。

◆どうしてこのような症状がおこるのか、また、立ち上がったときに心拍数が増えて頻脈が発生するのか、原因はまだはっきりわかっていません。本来、体には、姿勢を変えても脳への血流量を一定に保つ機能が備わっています。体位性頻脈症候群では、この機能がうまく働かず、脳に十分な血液が流れなくなっているのではないかというのが有力な考え方です。

◆原因が解明されておらず、治療法も確立されていないとはいえ、何も対処する方法がないというわけではありません。急激な脳の血流低下を防ぐために、日ごろから意識して行動することが大切です。

◆まず、立ち上がるときは不用意に急激に立つことは避け、ゆっくりと、を心がけましょう。歩き始めは頭位を下げて前かがみになっておき、少しずつ頭を上げるのもよい工夫です。どのようなときにどれくらいの症状が出るかを自分なりに観察し、加減してください。

◆弾性ストッキングをはいて、下半身から脳に向かって血液が流れるようにしたり、腹部に加圧式のバンドを巻いたりすることで症状が緩和する人もいます。長時間立っているときは、脚を交差させる、足踏みを意識的にするといった対策も有効です。横になっていたくなる症状ではありますが、日ごろから無理のない適度な運動を習慣づけて下肢の筋肉をつけ、血流を良くすることは大切です。自律神経をきたえる意味で乾布摩擦などをすすめる医師もいます。睡眠・栄養の摂取が不規則に乱れないよう、生活習慣を整えましょう。

◆疑わしい症状がある人は、専門医の薬物療法や指導とともに、このようなセルフケアを、ぜひ試してみてください。

(監修:東京医科大学病院 総合診療科 原田芳巳/2013年2月8日)

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