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将来発展する!?昆虫食

昆虫が未来の食糧難を救う!?

昆虫といえば子どもの虫とりのシーンや、室内では見たくないもの、とイメージする人も多いのでは。じつは昆虫は将来の重要な栄養源として海外で注目されてきています。繁殖力が強く、良質なタンパク質となるため、未来の食糧難の救世主になるとの期待も寄せられています。

◆6月4日は語呂合わせで「ムシの日」とされています。コオロギやバッタ、セミなど昆虫は身近な存在ですが、肉や魚のように人間の食べものとして将来、有望株ではないかとする研究がヨーロッパを中心に進みつつあります。

◆たとえば、オランダの研究グループと国連食糧農業機関(FAO)らが2013年に発表した報告書では、コオロギなどの食用昆虫が高い栄養価を持つこと、従来の家畜に比べて飼料コストを抑えることができ、資源として活用できるとしています。

◆またフランスでは昆虫の養殖業者らがFFPIDI(フランス昆虫養殖・加工・販売連盟)を立ち上げたほか、スイスでも昆虫食に関するシンポジウムが2015年に開催されています。

◆食用としての昆虫研究は多岐にわたっていますが、ハムスターなど飼育動物のエサとして飼育されているミールワームの幼虫が注目株とされています。人のための食品としての生産や加工、衛生管理などの具体的な研究もヨーロッパを中心にアジア地域で進められつつあります。

◆一方、日本では古くから昆虫の食経験がありました。たとえば、稲作の害虫となるイナゴ(佃煮)、スズメバチの駆除で捕獲するハチノコなどです。ほかにも絹織物の養蚕業で大量に発生する、カイコのサナギを使った煮物や佃煮などが知られています。

◆イナゴの佃煮などは、いまでも信州など限られた地域で流通しています。また、ハチから採取するローヤルゼリーやプロポリスは健康食品として国内外で広く流通しています。

◆伝統食でみると、中近東や東南アジアではサソリやタランチュラ、カメムシなどがフライやシチューなどで食べられているようです。幼虫や卵、サナギなどやわらかい部分を揚げ物に調理。毒性のある昆虫は、事前に高温調理など下処理をします。一部は日本でもネットで販売しているものもあるようです。

◆昆虫食は一見すると珍味(ゲテモノ)とも思えますが、共通している点は高たんぱく質で、ビタミンや鉄分などのミネラルがぎっしり含まれている栄養価の高さ。個体は小さいものの、捕獲がしやすい、成長が早く繁殖力が強いので養殖にも向く、といった特徴があります。

◆日本では魚を生で食べる刺身、生卵、しらすなどの小魚を丸ごと食べるなど、独特の食文化が発展してきました。食に関するタブーが比較的少ないのかもしれません。故に、環境に配慮した栄養豊かな昆虫食が、抵抗のない形で食品化されれば、広がりを見せる可能性はあります。

◆世界では、人口が増加している地域もあり、日本のように災害の多い地域の非常食など、今後、将来に向けてさらに開発が進んでいくかもしれません。

(監修:目黒西口クリニック院長 南雲久美子/2017年6月1日)

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