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診断が難しい好酸球性肺炎

若い人でも発症しやすい

肺炎というと高齢者の病気だと思いがちですが、好酸球性肺炎は若い人や中高年でも発症しやすい原因不明の病気です。早期に適切な治療を開始しないと重症化しやすいので、予備知識をもっておきましょう。

◆好酸球性肺炎は、白血球の一種でアレルギー反応に関与している好酸球によって引き起こされる可能性が高いと指摘されています。しかし、はっきりした原因がわからないことも少なくありません。

◆寄生虫や薬剤が原因で起こることが多い単純性好酸球性肺炎、大半が原因不明の慢性好酸球性肺炎、アスペルギルス(カビ)が原因で起こることが多いぜんそく性好酸球性肺炎などがあります。慢性好酸球性肺炎は厚生労働省から難治性疾患(難病)に指定されています。

◆普通の肺炎は細菌やウイルスなどの病原体が肺炎に感染して発症しますが、好酸球性肺炎は感染症ではないので、通常、肺炎の治療に使われる抗菌薬を服用しても効果がありません。

◆20〜60歳代の健康な人、とくに30〜50歳の女性に多く発症します。日本では喫煙して数週間以内に急性発症する若者が多いことも指摘されています。

◆主な症状は、発熱、全身倦怠感、頭痛などの全身症状と、せき、たん、息切れなどの呼吸器症状です。急性好酸球性肺炎では呼吸困難から呼吸不全に陥る場合もあります。ぜんそく性好酸球性肺炎は、せき、たん、発熱に加え、喘鳴(ぜんめい)が起こるのが特徴です。

◆肺のX線検査では、肺に白い影が映りますが、タイプによって画像に特徴があります。単純性好酸球性肺炎では撮影のタイミングによって肺の影が移動する場合があり、慢性好酸球性肺炎では肺胞など肺の末梢部分に影が、急性好酸球性肺炎では肺の左右全体に帯状や粒状の影が、ぜんそく性好酸球性肺炎では斑点状あるいは雲綿状の影がみえることが多いようです。

◆このほか血液検査で血中の好酸球を測定すると、タイプによって差はありますが、増加傾向が認められることが多いとされています。

◆たんが多い場合は喀痰検査をして、好酸球が増加していないかどうかをチェックする場合もあります。容器にたんを入れて持参する場合と、気管支鏡を入れて採取する場合があります。

◆好酸球性肺炎は正確に診断するのは難しいとされています。検査および治療は、呼吸器内科の専門医がもっとも適切です。

◆治療には、炎症を抑えるためにステロイド(副腎皮質ホルモン)薬を使います。急性期には、ステロイド薬を大量に使うパルス療法が基本になります。症状が安定してからも、経口ステロイド薬で引き続き治療を行います。

◆ステロイド薬は減量や中止のタイミングが不適切だと再燃しやすいので、注意が必要です。好酸球性肺炎の治療は基本的に長期にわたることが多いので、症状がおさまったからといって自己判断で薬を中止せず、根気よく治療を続けることが重要です。

(監修:虎の門病院 内分泌代謝科医長 宮川めぐみ/2017年6月7日)

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