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ソトス症候群…成長が止まらない病気

頭や手足が大きい

遺伝子の異常が原因で起こるソトス症候群。生まれて間もなく大きな頭や標準範囲を超えた身長で気づきますが、心臓や腎臓など内臓に合併症を起こしたり、関節や脳への影響が現れたりすることも。いったいどのような病気なのでしょうか?

◆ソトス症候群は、1〜2万人に1人の発症率の病気で、NSD1という遺伝子の変異や欠失などの異常で起こります。しかし、なかには遺伝子に異常がみつからないケースも3〜4割あるとされ、まだ完全に解明されていません。

◆この病気は過成長(成長しすぎる、成長が止まらない)をもたらします。乳児期の成長過程において、頭が大きく長い(大頭症)、身長が標準範囲を超えている、手足が大きい、といった特徴で気づくことがほとんどです。また大頭症とともに、長く扁平な顔つきになるのも特徴的です。

◆過成長が著しいのは小児期の間だけで、最終的に身長はだいたい標準の範囲内にとどまります。しかし、平均と比べると、男性で約10cm、女性で約5cm高くなることが多いようです。

◆外観だけでなく、心臓や腎臓などの内臓疾患の合併症を伴うケースが少なくありません。関節の弛緩や脊柱側弯などの整形外科分野の異常のほか、てんかん発作なども合併症として挙げられます。耳や目、歯科分野での異常がみられることもあります。

◆また、さまざまな程度の発達の遅れが多くのケースで認められます。軽度の場合は社会的に自立して生活することができ特に問題ありませんが、重度の場合は日常生活に介助を必要とすることもあります。

◆とくにソトス症候群の約半数を占めるNSD1遺伝子の欠失が原因であるタイプ(欠失型)では、過成長が目立たない反面、心臓や腎臓の疾患を合併しやすく知的障害を伴いやすいことなどがわかっています。

◆残念ながら、現段階では根治療法はありません。定期的な経過観察を欠かさずに、合併症に早く気づいて対処していくことが必要になります。成長に合わせて、次のような点に留意します。

◆1.乳児期までは、心臓、腎臓、耳、目などの先天的な異常の診断をし、きちんと哺乳・食事ができるように支援すること。
2.幼児期になったら中耳炎や尿路感染症のチェック、むし歯予防、脊柱側弯の予防、けいれんの対応、言語指導や療育などをプラスすること。
3.学童期以降では、合併症のチェックを継続しながら、必要に応じて特別支援教育やメンタル面でのケアなどを行うこと。

◆ソトス症候群は突然変異として発症するため、きょうだいに起こる可能性は低いといえます。しかし患者の子どもには50%の割合で遺伝する可能性があります。

◆ソトス症候群とわかったら、周囲の理解を得ながら、個人の症状や成長段階に合わせた適切な経過観察や合併症の予防、支援などを継続していきましょう。指定難病に含まれるため、一定以上の重症度の患者さんは医療費の公費助成を受けることができます。

(監修:医療法人社団秀志会 松平小児科院長 松平隆光/2017年6月21日)

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