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健康づくりに役立つ「ヘルスリテラシー」

正しい情報選びが第一歩

◆「ヘルスリテラシー」とは、一言でいえば“医療や健康についての情報活用能力”です。数ある情報源から自分に必要な健康情報を入手して、正しく理解すること。それによって、適切な医療機関を受診したり、病気の予防や自分に合った治療法を選ぶといった意思決定のための判断材料を集めることができます。

◆日常生活のなかでは、どんなに気をつけていても予期せぬ病気やケガをしてしまうことがあります。たとえ、そのような不測の事態が起きたとしても、普段からヘルスケアに目を向けて情報を取捨選択している人は、いま自分が何をすべきかを正しく捉えることができます。

◆受診するべきか否かを的確に判断したり、医師の説明に対して的を射た質問ができるのも「ヘルスリテラシー」の力です。早期に適切な対処をし、納得のいく治療を受けることは、結果として自分や家族の健康レベルや生活の質を維持することにもつながります。

◆一方、「ヘルスリテラシー」の意識が低い人は、自己判断による誤った服薬、医療機関を受診しないまま症状を放置、または症状が悪化しギリギリの状態になってからの受診、根拠のない健康情報に振り回されて処方された薬を勝手にやめるなど、的外れな行動に陥りがちに。その結果、自らの健康を害し、取り返しのつかない事態を招いてしまうこともあるのです。

◆情報社会と呼ばれる現代では、真偽が定かではない情報が巷にあふれ、インターネットを検索すれば誰でも簡単に医療や健康に関する情報を得ることができます。そんな時代だからこそ、本当に信頼できる情報かどうかを一つずつ評価して見定め、正しく取り入れるための包括的な能力が重要なのです。

◆日常シーンにおいて、「ヘルスリテラシー」には、基本的なものからより高度なものまで3つのレベルがあるとされています。

◆一つ目は、読み書きなどの基本的な能力を使って、発信された情報を受け身的な立場で理解する「機能的ヘルスリテラシー」です。これは、健保組合や市町村から届く健診の案内状を読み、いつ、どこへ行けば受診できるのかを把握する能力などが挙げられます。

◆二つ目は、さまざまなコミュニケーションによって知り得た情報をもとに知識を広めて行動する「相互作用的リテラシー」です。たとえば、医療機関を受診したときに、積極的に医師に疑問点を質問し、そこで得た情報をもとに生活習慣を改善するといった能力がこれに含まれます。

◆この「相互作用的リテラシー」が高い人は、糖尿病や高血圧などの病気の予備群と診断されても、禁煙やバランスのよい食生活、適度な運動習慣などの医師からのアドバイスを真摯に受け止め、改善する努力をすることができるでしょう。

◆一方、「相互作用的リテラシー」が低い人の場合、アドバイスを無視して喫煙や暴飲暴食をやめず、今まで通りの自分に都合のよい生活習慣から抜け出そうとしません。自らの健康についての検討や将来を考えた危機管理の意識を持てず、偏った解釈によって健康を損ねてしまうのです。

◆三つ目は「批判的ヘルスリテラシー」で、周囲の環境が適切でなかった場合、それを変えていこうという意思をもち、周囲に対して積極的に行動を起こせる能力を指します。これは、日常シーンにおいて最も高度な「ヘルスリテラシー」の一つとされています。

◆たとえば、インフルエンザなどの感染症を患いながらも出勤しなければならないような不適切な労働環境の改善や、子どもの受動喫煙防止について周囲に呼びかけるなどの行動がこれにあたります。また、職場の健診に乳がん検診や婦人科検診が含まれていない場合、それらを受診できるよう会社に要求するのも、一種の「批判的ヘルスリテラシー」といえます。

◆「ヘルスリテラシー」について、難しく考える必要はありません。まずは、自分の健康を守るためにいま何をするべきか、生活のあり方や環境を振り返ってみることから始めてみてはいかがでしょうか。

(監修:虎の門病院 内分泌代謝科医長 宮川めぐみ/2017年6月26日)

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