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改正育児・介護休業法、何が変わった?

介護休業93日を3回に分けて取れる!

介護を理由にした離職者が年間10万人を超える一方で、介護休業法を利用する人は2016年まで、わずか3%にすぎません。そこで、2017年1月、育児中または介護を抱えていても仕事を続けられるよう、育児・介護休業法が改正されました。今回は介護による休業についてのポイントを紹介します。

◆家族の介護が理由の離職者は年に10万人を数え、離職者や離職家族だけでなく、労働力の減少が社会的な問題になっています。2025年には65歳以上の人口が3500万人超(人口の約30%)に。このままでは、ますます離職者が増えることが予想されます。

◆介護をしている年代は、総務省の調査(2011年)でみると、50代が29.1%、60代が26.7%、40代が13.5%。40〜50代は職場で中心となる年代ですが、この世代の介護者が半数近くを占めていることになります。

◆ある報告では、就業人口が1万人変化すると、国内総生産(GDP)が577億円変化するそうです。介護離職10万人超という現状は、国にとっても大きな問題なのです。

◆離職に歯止めをかけようと、2017年1月、厚生労働省はこれまでの育児・介護休業法の改正法を施行しました。以前の休業法は複雑であまりフレキシブルでなかったため、利用した人はわずか3%にとどまっていました。では、どのような点が改正されたのでしょうか。

◆まず、介護の対象となる家族1名に対して、以前は93日間の介護休業をまとめて1回しかとれなかったのが、3回までに分割して取れるようになりました。たとえば、1回目=介護対象者である母の入院時に20日間を取得、2回目=母の退院時に50日間取得、介護施設を探すなど体制を整える、3回目=介護施設への入居準備に23日間取得、などのように、合計して93日間にすることができます。

◆また、家族1名に対して年間5日とれる介護休暇は、1日単位から半日単位に改正されました。午前中に病院に行くという場合、午後出社すれば、改正後は半日休暇として認められるようになったのです。

◆また、事業主側が、(1)労働時間の短縮、(2)フレックスタイム制、(3)始業・終業時刻の繰り上げ・繰り下げ、(4)サービス費用の助成の中から1つ選んで実施していた措置ですが、従来は93日の介護休業と通算して取得していたのが、今後は介護休業とは別に、3年間に2回以上利用することができるようになりました。

◆さらに、残業免除の制度が新設され、介護終了まで残業を免除してもらえるよう、申請できるようになりました。加えて、介護休業時の賃金(介護休業給付金)が、休業開始前の40%から67%へとアップされたのも、介護を抱える人には大きな味方になるでしょう(介護休業開始が平成28年8月以降の場合)。

◆ただ、介護休業の対象となる家族に「同居・扶養していない祖父母・兄弟姉妹・孫」が加えられなかったのは残念ですが、今後、見直しが行われる予定ということです(現在は同居・扶養していないと対象になりません)。

◆とくに男性の介護者は、介護で困っていても周囲に相談しない傾向にあります。企業側の意識も少しずつ変わってきています。一人で・家族だけで、問題を抱えるのではなく、会社や自治体に思い切って相談をして、少しでも負担を軽くする方法を探ってみてはいかがでしょうか。介護=離職ではなく、仕事との両立を目指して、改正後の制度を上手に利用しましょう。

(監修:横浜労災病院 勤労者メンタルヘルスセンター長 山本晴義/2017年7月18日)

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