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ロボットが認知症の介護に役立つ?

コミュニケーション効果にも注目

ロボットの技術は年々進化しており、介護に役立つロボットも次々と開発されています。認知症の介護に役立つコミュニケーションロボットとは、どんなものなのでしょうか。

◆2016年8月より、日本医療研究開発機構は、19種・約1000台のロボットを全国の介護施設で使用する大規模実証研究を開始しました。ロボットを日々の介護に使用することで、入所者の認知機能の改善効果などを比較する予定です。

◆これらのロボットには、人工知能(AI)が搭載されており、ロボットとは思えないほどのコミュニケーション能力をもっています。

◆たとえば、ロボット「パルロ」は、身長40cm、5歳くらいの男の子の声で話します。ゲームやクイズ、歌、ダンス、落語など100種類以上のレパートリーをもっており、お年寄りと一緒に楽しみます。

◆さらに、ロボットがインターネットからの情報も取り込めるため、お天気の話やその日のニュースなどの会話をすることも可能です。積極的にコミュニケーションをとることで、認知症予防につながると期待されています。すでに全国の介護施設などに約500台が導入されています。

◆また、ロボット「Pepper(ペッパー)」は、身長121cm、上半身がヒト型で胸の部分にディスプレイ画面がついたもの。認知症患者向けに開発されたソフト「ニンニンPepper」は、お年寄りと会話をするだけでなく、相手の感情を認識し、それに応対することができます。

◆例えば、認知症患者に対する接し方を体験できるモードにすると、ロボットが「今何時だったかね?」と何度もたずねます。誰かが「何度も聞くなんておかしいよ」と言うと、「なんだと、バカにしているのか」と言い返したりします。

◆このほかにも、挨拶をする、薬を飲むよう促すなど、コミュニケーションを積み重ねながら高齢者の生活を支えていく機能も備わってきています。

◆コミュニケーションや感情移入のできるロボットの導入によって、認知症予防の可能性が広がると、介護施設だけでなく一般家庭にも普及し、ロボットがさらに身近になる時代がくるかもしれません。

◆厚生労働省の推計によると、およそ10年後には高齢者の5人に1人が認知症になり、介護職員が約38万人不足すると考えられています。こうしたロボットを使った活動で認知症の予防効果が実証的に蓄積されれば、介護事業の人手不足を補うことにもなり、大きな期待が寄せられます。

(監修:寺本神経内科クリニック院長 寺本純/2017年8月1日)

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