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かゆい乾燥肌、漢方で治せる?

からだの内側からかゆみをとる!

秋から冬になると、気になるのが皮膚の乾燥とかゆみ。漢方薬でからだの内側から改善して乾燥とかゆみを軽減できることもあります。かゆいからかゆみ止めではなく、かゆくならない肌を目指してみましょう。

◆秋から冬にかけて空気が乾燥してくると、増えてくるのが皮膚のかゆみ。いけないとわかっていても、つい掻いてしまい、ますます症状を悪化させてしまいます。かゆみ止めを塗るだけでは対症療法にとどまり、いつまでたっても繰り返すかゆみに悩まされることになります。そんな場合には、漢方を試してみるのはいかがでしょうか。

◆皮膚が健康な状態を保つには適度の潤いが必要ですが、皮脂分泌量の低下や発汗機能の低下などで潤いが少なくなると、皮膚は乾燥してしまいます。乾燥した皮膚は、バリア機能が失われ、外部の刺激に対してむき出しの状態になってしまいます。そのため、かゆみや軽い痛みがあらわれるのです。

◆保湿剤などをこまめに塗り皮膚のいちばん外側の表皮の乾燥を防ぐことや、エアコンなどの使い方に気をつけて室内の乾燥を防ぐことは大切ですが、からだの中から乾燥やかゆみを改善していくのが漢方です。「皮膚は内臓の鏡」といわれるほど、からだの内側との関係を重視し、皮膚は肺との関連が深いとされています。

◆乾燥=水の不足と思いがちですが、漢方の基本となる「気・血・水」のうち、皮膚の乾燥・かゆみには気と血が関係していると考えられています。

◆皮膚は表皮、真皮、皮下組織の3層からなっており、真皮には表皮に酸素や栄養を運ぶ毛細血管が張り巡らされています。血が不足する「血虚」があると血流が十分でなくなり、表皮を健康な状態に保てなくなるのです。また、気が不足する「気虚」の状態では、気=エネルギーが不足してからだの防御機能が低下し、皮膚のバリア機能もうまく働かなくなっています。

◆このような気・血が不足した状態のところに「風邪(ふうじゃ)」が加わると皮膚のかゆみが起こるのです。風邪とは自然現象に影響を受けて起こる状態の一つで、発熱、鼻水、のどの腫れ・痛み、皮膚のかゆみ、発疹、めまいなど、上半身の表面近くに多くの症状をあらわします。とくに皮膚に滞留すると気・血の流れが悪くなり、からだのあちこちに繰り返しかゆみを生じます。

◆こうした皮膚の乾燥・かゆみに対して、おもに次のような漢方薬が処方されます。
当帰飲子(とうきいんし):肌に潤いを与え、かゆみを伴う炎症を鎮める。冷え症改善効果も。体力のない人や高齢者にも用いられる。
四物湯(しもつとう):気と血を補う。血液循環をよくし、ホルモンのバランスも整える。
消風散(しょうふうさん):かゆみが強く、さらに分泌物が多いタイプに。
温清飲(うんせいいいん):炎症を抑え、血を補って肌に潤いを与える。胃腸の弱い人には適用されない。

◆そのほか、きゅう帰膠艾湯(きゅうききょうがいとう)、十全大補湯(じゅうぜんたいほとう)、当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)、黄連解毒湯(おうれんげどくとう)、真武湯(しんぶとう)なども、体質改善を目的に状況によって処方される場合もあります。

◆漢方薬を用いながら、保湿クリームなどを使って外側からも皮膚をまもり、室内の湿度に気をつけていれば、いつのまにかかゆみ止めを使わなくてもよくなるかもしれません。また漢方にはかゆみだけでなく、冷えやほてり、かぜをひきやすいなど、その他の気になる随伴症状を改善する作用もあります。

◆からだの内側から乾燥肌を改善して、秋冬もかゆみ知らずで過ごせるよう、取り組んでみてはいかがでしょうか。

(監修:目黒西口クリニック院長 南雲久美子/2017年11月21日)


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