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医療機関、感染予防は大丈夫?

医師や看護師の感染対策は?

インフルエンザ流行の時期など、予防注射や治療に多くの患者が訪れる医療機関。患者さんに接する医師や看護師は感染しないの?と疑問に思ったことがありませんか。もし医師や看護師が感染したら、予防注射に行った健康な人にうつってしまうのでは?と不安になる人もいるでしょう。

◆医療機関ではかぜやインフルエンザをはじめ感染が懸念される病気は多く、感染の確率も一般人に比べて格段に高くなります。感染してしまえば自身だけでなく、患者さんや病院を訪れた人全員に対して危険な状況をつくりだすことになります。

◆とくにHIV(エイズ)感染のリスクが問題になってから、アメリカでは1985年に「ユニバーサルプレコーション」という医療従事者の保護を目的にした予防策が作成されました。続いて1996年には呼吸器感染症や未知の感染症についての予防策が加えられた「スタンダードプレコーション」が作成されています。

◆日本でも、すべての患者に適用する標準予防策が「隔離予防策ガイドライン」で提唱され、標準予防策=スタンダードプレコーションと呼ばれています。診察時の手洗いや処置をするときの手袋の着用などが含まれます。また、日本環境感染学会が「医療関係者のためのワクチンガイドライン」を作成し、多くの医療機関でこのガイドラインに沿って感染予防を行っています。

◆医療スタッフは仕事に就くときに、それぞれのウイルスに対する抗体を十分もっているかどうかを検査し、ワクチン接種を行います。対象となる病気は、麻疹(はしか)、風疹、流行性耳下腺炎(おたふくかぜ)、水痘(みずぼうそう)、B型肝炎で、毎年接種するものとして、インフルエンザが挙げられています。

◆また、対象となるのは医師、看護師、理学療法士などの医療職をはじめ、事務職、学生、実習生、指導教官、清掃員などの委託業者、ボランティアなど、患者と接触する可能性のあるすべてとされています。非常勤もアルバイトも対象になります。

◆空気感染、飛沫感染だけではありません。医療ドラマでときどき目にするシーンに、注射の際の針刺し事故があります。患者さんの処置に使った注射針などを医療スタッフが自分の指先などに誤って刺してしまう針刺し事故では、患者さんの血液や体液が直接、事故を起こした医療スタッフの体内に入ってしまうため、感染リスクは高くなります。注射の針だけでなく、緊急搬送や手術中に患者の血液や体液を浴びる、嘔吐物や排泄物に触れてしまうなどのようなケースもあります。

◆このような事故で感染する病気には、HIV、B型肝炎、C型肝炎、消化管の感染症などがあります。

◆感染を防ぐために、マスク、手袋、ゴーグル、キャップ、ガウン、エプロンなど、着脱の順番まで定められた個人用の防護具を用いるほか、針などの医療機器の取り扱い方や廃棄の仕方、消毒方法などを定めています。何か事故があった場合には、必ず報告し、必要な処置を速やかにとることも決められています。

◆もちろん私たち一人ひとりも感染を防ぐためにできることは行いましょう。感染症にかかったときは、学校・職場などに届け出たうえ、医師の許可を得てから登校・出社するようにしてください。

◆また、受診時だけでなく、例えばお見舞いに行くときにも注意が必要です。自分の体調が十分でないときにお見舞いを控えるのはもちろんですが、子どもや高齢者の同行も慎重に考えてください。

◆見舞いの品も、たとえば生花は細菌がついていたり、花瓶の水に雑菌が繁殖したりすることなどから、持っていくべきではないとされています。ぬいぐるみもダニや菌の繁殖を招くのでNGです。本や雑誌などは新本を持っていきます。

◆知らないうちに自分が感染源にならないとも限りません。気持ちを丁寧に伝えて出向かないというのも、お見舞いの一つのスタイルと考えましょう。

(監修:東京医科大学病院 総合診療科准教授 原田芳巳/2017年11月22日)


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