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赤ちゃんの顔が黄色い!?

黄疸ってなに?

生まれたばかりの赤ちゃんの皮膚や目などに黄疸(おうだん)が出て、黄色く見えることがあります。初めて見ると不安になるかもしれませんが、新生児の黄疸は珍しいことではありません。しかし、赤ちゃんの黄疸の中には、病気が隠されているなど、注意が必要な場合もあります。どんな場合が大丈夫で、どんなときが危険か知っておきましょう。

◆黄疸(おうだん)は血液中の赤血球が壊れてできるビリルビンという物質が肝臓で分解されず、増加することで起こります。胎児は少ない酸素を有効に使うため赤血球が多い状態にありますが、生まれて自分で呼吸をするようになると、不要になった赤血球が破壊されビリルビンが増えます。

◆しかしまだ、肝臓の処理能力が未熟で、ビリルビンの増加に対して処理する機能が追いつかないため、高い割合で黄疸が出てしまうのです。これを新生児黄疸といいます。

◆新生児黄疸は生後2〜3日から出現し、2週間ほどで自然に改善するので、特に心配はありません。ただし、母乳だけで育っている赤ちゃんに黄疸が長引き、生後1か月を経過しても消えない場合があります。

◆これは母乳に含まれる女性ホルモンが、肝臓でのビリルビンの分解を弱めるために起こるもので「母乳性黄疸」といいます。これもほとんどが自然に解消するので心配はありません。

◆ただし、赤ちゃんの黄疸が長引く場合、病的な黄疸が含まれていないか注意を払う必要があります。そのひとつが「胆道閉鎖症」に起因するものです。ビリルビンは胆汁の成分として肝臓から胆嚢へ、さらに胆管を通って十二指腸へ流れ込み、排泄されます。この胆道が閉鎖されていると黄疸が出ます。特徴的なのは、黄疸に加えて便が白っぽくなることです。胆道閉鎖症は手術などの治療が必要です。

◆また、お母さんと赤ちゃんの血液が不適合なため起きる「新生児溶結性貧血」では、出生時から強い黄疸が出ます。血液型不適合があると、お母さんの体に抗体ができ、赤ちゃんの赤血球を破壊するためにビリルビンが過剰に増えて起きます。即座の治療(光線療法や交換輸血、ガンマグロブリン投与など)が必要とされます。

◆さまざまな理由で黄疸が長引いたり、急激に強くなったりした場合、こわいのは「核黄疸」が起きることです。黄疸が強い、つまりビリルビンの量が異常に増えて体内にとどまると、脳の神経細胞が集中する神経核という部分に沈着し、細胞の働きを障害してしまうのが「核黄疸」です。

◆核黄疸は、脳性まひや聴力障害を引き起こす危険があり、できるだけ早くビリルビン値を下げる治療が必要です。

◆病的な黄疸の治療としては、「光線療法」があります。日光や蛍光灯など、光に当たるとビリルビン値が下がることがわかっています。そこで赤ちゃんをある波長の光(ブルーライト)に当てるのが光線療法。光線療法により、ビリルビンが水に溶けやすい性質に変化し、おしっこに溶けて排泄されやすくなります。

◆それでも下がらない重症のときは体内の血液の一部を置き換える交換輸血を行います。また、「血液型不適合」に原因する場合は、母親に抗体ができるのを防ぐため免疫グロブリンの注射をすることもあります。

◆なお、昔は赤ちゃんに黄疸が出ると日光浴をさせるよう指導されていましたが、光線療法に代わるものではありません。治療は必ず、医師の指導を受けましょう。

(監修:医療法人社団秀志会 松平小児科院長 松平隆光/2017年11月23日)


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