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かぜっぽいその不調…原因は「カビ」かもしれません

カビをあなどるなかれ!

梅雨時から夏にかけて、湿度の高い日本ではカビが繁殖しやすくなります。カビは見た目も匂いも不快なものですが、それだけでなく病気をもたらすものも少なくありません。

◆カビが原因で起こる病気で多いのは、気管支ぜんそくやアトピー性皮膚炎などアレルギーによる病気です。子どものアレルギー性ぜんそくのアレルゲンの第1位はダニ、第2位がカビです。家の中でよく見かける黒いカビ(クロドスポリウム)などが原因となります。空中を漂うカビの胞子を鼻や口から吸い込んでアレルギー症状を起こします。場合によっては命に関わることもありますので、あなどってはいけません。

◆夏になると体のだるさや熱、せきなどかぜのような症状が起こり、かぜ薬を飲んでもよくならない場合には、トリコスポロンというカビが原因の夏型過敏性肺炎かもしれません。エアコンが原因のことが多く、毎年夏になると発症し、秋口に自然に症状が治まるのが特徴です。原因不明のせきが続く場合は、内科で調べてもらったほうがよいでしょう。

◆トリコスポロンはエアコン室内機の内部に発生しやすいため、冷房の使い始めは注意が必要です。冬の間、室内機の内部に付いたカビが室内にまき散らされてしまいます。稼働前にフィルター掃除を行う必要があります。

◆とくに梅雨時から夏にかけては、浴室や洗面所、台所などの水回りのほか、畳やカーペット、ふとんやベットマットなどの寝具、カーテン、靴箱や押し入れなど、至る所がカビの温床となります。できるだけ風通しをよくして、湿気がこもらないように気をつけましょう。カビを見つけたら、カビ取り剤や消毒用エタノールなどで除去します。掃除機で吸い取ると排気から家中に胞子をまき散らすので要注意です。

◆赤ちゃんやお年寄りはとくに気をつけてください。また、室内で過ごすことの多い女性は気がつかないうちにカビを吸い込んでしまっていることがあります。

◆食品に生えるカビで怖いのは、カビがつくり出すカビ毒です。カビ毒と呼ばれるものは300種類以上もあり食中毒を起こすもの、強い毒性を示すもの、さらには発ガン性をもつカビ毒まであります。南アフリカでは、カビ毒に汚染されたトウモロコシを多く食べている人は食道ガンの発生率が高いという報告があります。また、ピーナッツなどのナッツ類に生えるカビには、アフラトキシンという猛毒を出すものがあります。微量でも長期間体に取り込んでいると、肝硬変や肝臓がんなどを発症することがあるので注意しましょう。

◆また、最近ではこれまで日本になかったカビが、人や物を介して海外から持ち込まれて発症する「輸入真菌症」も増えています。南北アメリカ、東南アジアなど流行している地域によって菌や病気も異なりますが、共通しているのは、健康で体力のある若者でも感染することと、内臓の奥深くに感染することです。流行地には行かないことが予防になりますが、避けられない場合には、マスクの着用や外出を減らす、車の窓を閉めて空気を室内循環にするなどの注意が必要です。しかし、輸入真菌症を完全に防ぐことはできません。

◆人の皮膚に棲みつくカビでは、最近日本でも広がっているマラセチア菌も要注意。常在菌の一種でふだんは悪さをしませんが、睡眠不足や過労、過食、ストレスなどで異常繁殖すると脂漏性皮膚炎やマラセチア毛包炎を起こします。頭皮にできるとかゆみとともに大量のフケが出ます。胸や背中、額にできるとニキビと間違えることがあります。

◆ニキビ用のクリームなどでは悪化することもありますので、改善しない場合は早めに皮膚科の医師に診てもらい、適切な治療を受けることをおすすめします。

◆カビを発生させないためには…
栄養・温度・水分・酸素、このどれかひとつでも抑えればカビの発生はかなり阻止できます。といっても栄養はどこにでもあるし、酸素は人にとっても大切です。湿度は多くのカビが65%以下では発育できません。人が快適に感じる湿度は40〜65%なので50%の湿度を保つことが最もよい方法といえるでしょう。

◆そこで、
★換気:晴れた日には部屋の窓を開けて風通しをよくしましょう。

★除湿:エアコンのドライ機能や、除湿器を使って部屋の湿気を取り除きましょう。また1か月に1回はフィルター掃除をしましょう。

★掃除:丁寧かつこまめに掃除をして、部屋を清潔に保ちましょう。
(監修:虎の門病院 内分泌代謝科医長 宮川めぐみ/2012年7月9日)

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