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乗り物酔いや3D酔いをしたら

どうして乗り物で酔うのでしょう?

電車やバス旅行、郊外へのドライブなど、お出かけの計画は誰でもとても楽しみなものです。でも、乗り物酔いしやすい人にとっては、道中の心配で楽しみ半分、不安半分といった心境かもしれません。乗り物酔いはなぜ起こるのか、酔わないためにはどんな対策があるのでしょうか。

◆乗り物酔いは、耳の三半規管がうまく働かなくなることで、自律神経の働きが乱れて起こるといわれています。特に小中学生などの子どもが乗り物酔いをしやすいのは、三半規管が発達途上だからです。もちろん大人でも酔いやすい人がいます。

◆私たちがバランスよく姿勢を保っているのは、まず目から情報を得て、それとともに耳の奥(内耳)にある三半規管などで、体の平衡感覚を調整しているからです。それが乗り物の揺れやスピードの変化によって、三半規管が過剰に刺激されると、目から脳に伝わる情報と三半規管から脳に伝わる情報にズレが生じます。

◆すると、脳に混乱が生じ、自律神経の働きが乱れて乗り物酔いが起きるといわれています。車の運転者が酔わないのは、アクセルやブレーキ、カーブなど車の動きがわかっているため、脳の予測とずれないためだと考えられます。

◆また、最近増えている3Dのテレビや映画、ゲーム、アトラクションなどによっても酔いの症状が起こることがあります。これも体が動いているように見える目からの情報と、実際には動いていない体の情報のズレで、脳が混乱するために起こると考えられています。

◆子どもは自分で歩けるようになると、乗り物酔いをする可能性があります。個人差があるため、まったく酔わない子どももいますが、一般には5〜15歳くらいまでがもっとも酔いやすい時期です。

◆しかし、ひどく乗り物酔いをしていた子どもでも、多くは大人になるにつれて改善していきます。これは三半規管が十分に発達し、経験を積んで乗り物に慣れると、強い加速度などの影響を受けにくくなっていくからです。

◆乗り物酔いの症状としては、生あくび、生つば、めまい、冷や汗、頭痛などから始まり、体がふらふらする感覚や動悸、顔面蒼白、吐き気などが続きます。ひどくなると、実際に嘔吐してしまうことも少なくありません。嘔吐が激しい場合は、脱水症状を起こすこともあります。

◆気分が悪くなったら、早めにシートを倒し、体を休めましょう。車やバスなら換気して、外の空気を吸ったり、深呼吸するのも効果的です。できれば乗り物から降りて、外の風に当たるなどしてリラックスしましょう。できるだけ楽な姿勢をとり、ベルトやネクタイなどをゆるめたり上着のボタンを外したりして、着衣の締めつけをゆるめましょう。

◆乗り物酔いには、視覚の働きも大きく関与しています。読書やメールをする、ゲーム機を使用するなど、目を細かに使うのも乗り物酔いを助長します。車やバスなどの場合、スピード感を感じないように、できるだけキョロキョロせず、進行方向を見ているか目をつぶること。近くを見ずに、遠くの景色を眺めるようにするのも予防になります。

◆また、揺れが少ない座席を選ぶことも大切です。車やバスの後方はエンジンの振動を感じやすく加速度の変化を受けやすいので前方を選び、視覚刺激との誤差が少ない運転手と同じ側に座ります。運転手のすぐ後方の座席が一番良い席です。

◆また、車が動くと三半規管が刺激されやすいため、なるべく下を見ないようにします。船の場合は、前方や中間のキャビン、デッキがおすすめです。

◆吐き気がある時は我慢しないで吐いてしまうほうが、楽になることが多いようです。吐いた後は、口をすすぐとスッキリします。激しく吐いたときは、少量ずつ水分を含んで脱水症状を起こさないようにしましょう。深呼吸したり、腕や背を伸ばしたりして軽いストレッチで体の緊張をほぐすのもよいでしょう。

◆酔い止め薬は、抗ヒスタミン薬やめまい改善薬などがあります。なるべく乗車の30分前に飲むようにします。飲んだから大丈夫という安心感が得られる面もメリットです。薬を服用する時は使用説明書をしっかり読んで、用法・用量を守ってください。かかりつけの耳鼻咽喉科や内科の医師に相談するのもよいでしょう。

◆3D酔いについては、テレビや映画等を観る前に、あらかじめ具合が悪くなることがあることを知っておくことが大切です。途中で具合が悪くなったら視聴をやめること、特に子どもに関しては、保護者がしっかり配慮することが大切です。

(監修:はくらく耳鼻咽喉科・アレルギー科クリニック院長 生井明浩/2013年8月12日)


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