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座りっぱなしの健康リスク

座りすぎは命の危険?

1日のうちで何時間座って過ごしているか、考えたことがありますか。通勤の車や電車の中、デスクワーク、テレビを見る、本を読む、パソコンを使うなど座っている時間が長い人ほど健康を損ね、病気や死のリスクが高まるという研究が進んでいます。

◆日本人の平均座位時間は8〜9時間ほど。これは世界20カ国の成人の比較で最長です。多くの国民が座り過ぎといえるでしょう。

◆座っている時間と健康に関連する研究は海外では進んでいます。オーストラリアでは、1日合計11時間以上座っている人は、運動量に関係なく死亡するリスクが40%高くなるという調査報告のほか、座ってテレビを見ている時間が4時間以上の人は2時間未満の人に比べて総死亡リスクが1.46倍、心血管疾患死亡リスクが1.8倍高くなり、座っている時間が1時間増えるごとに推定で平均寿命が22分短くなるという研究報告などがあります。

◆また、アメリカの研究で、自動車での移動時間が週平均で10時間以上の男性は、4時間未満の男性に比べ、冠動脈疾患での死亡リスクが80%以上高まるといった調査結果もあります。

◆なぜ座っている時間が長いといけないのでしょうか。問題は座っていることそのものではなく、座った状態で同じ姿勢をとり続けていることが良くないと専門家は指摘しています。

◆ふくらはぎや太ももは第2の心臓といわれるように、下肢の筋肉運動は全身に血液を循環させる重要な働きを担っています。座ったままの姿勢は、筋肉運動が減少するために全身の代謝が低下し、血液中の糖や中性脂肪が高くなります。また血流も悪くなるため、血栓ができたり血液がドロドロになりやすく、動脈硬化、心筋梗塞、糖尿病などさまざまな病気のリスクが高くなってしまうのです。

◆座りっぱなしのリスク対策としては、座り仕事でも、意識して時々立ったり歩いたりすることが大切です。座っている時間と健康に関する研究は日本では紹介されて間もないものの、パソコン作業を立ったまま行うスタンディングデスクを導入したり、ミーティングを効率的にすることも兼ねてカウンター式のデスクで行うなど、座りっぱなしを減らす工夫を始めた企業もあります。

◆デスクワークやテレビを見たりするときには、1時間くらいを目安に立ち歩くことが大切だと専門家はいいます。職場ではコピー機を遠くに置いて少し歩くようにする、テレビを見るときはCMの時にトイレに行く、湯飲みやカップなどちょっとした片付けものをするなど、意識して長時間じっと座ったままにならない工夫をすることが大切です。

◆座った状態でいても、足首の屈伸や回転、ふくらはぎを伸ばす運動などをこまめにして脚を動かし、血流を促すだけでも有効とか。さっそく今日から試せそうです。

(監修:東京医科大学病院 総合診療科准教授 原田芳巳/2016年11月4日)

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