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子どもに多い「反復性耳下腺炎」

医療機関での鑑別が重要

耳からあごの下側が腫れ、おたふくのお面のようになるので、通称「おたふくかぜ」と呼ばれる流行性耳下腺炎。同様の症状がくり返し起こり、子どもに多くみられるのが「反復性耳下腺炎」です。

◆反復性耳下腺炎は、耳の下にある「耳下腺」が腫れる病気です。片側のことが多いのですが、両側が腫れる場合もあります。1年間に数回以上、炎症をくり返すのが特徴で、それが数年にわたって続くこともあります。おたふくかぜは、一度かかると生涯免疫ができ、くり返すことはないのが大きな違いの1つです。

◆原因は、かぜや疲労時などに生じることが多いので、免疫力が低下することで、口腔内の細菌がステノン管(耳下腺で産生された唾液を口腔内へ輸送する管)からの逆行性により耳下腺に感染するために引き起こされるとみられています。ペニシリン系抗菌薬にて治療すると数日から10日間くらいで腫脹は治ります。ほかに、唾液の分泌異状、アレルギー反応、耳下腺末梢導管の先天異常(のう胞状拡張など)なども誘因になると考えられています。

◆早い場合は1歳ごろにみられ、10歳以下で発症することが多いといわれています。数カ月から1年ほどの間隔でくり返し症状があらわれますが、中学生になるころには、ほとんどみられなくなります。症状が重いときには、顔の輪郭がかわってしまうほど赤く腫れあがる場合もありますが、発熱は37度台と低く、食欲不振、嘔吐、腹痛などを併発しないとされています。

◆流行性の他人にうつる感染症ではないので、幼稚園や学校などを休む必要はありませんが、おたふくかぜとの判別がむずかしい場合は、念のため登園、登校を控え、小児科や耳鼻咽喉科などを受診し、診察を受けるとよいでしょう。診察時には、ワクチン接種をしているか、おたふくかぜに罹患したことがあるかなどを伝えるようにしましょう。

◆問診や触診に加え、腫れているほうの耳下腺をマッサージし、口腔内のステノン管の出口から膿性の分泌物を確認することでほとんど鑑別できます。しかし、両側性でよくわからない場合は、おたふくかぜとの鑑別のために血液検査、超音波検査(エコー)などを行います。抗菌薬服薬と安静を続けると、数日で症状の改善がみられます。診察や検査により、おたふくかぜでないことが明らかになれば、以降の発症時に登園、登校が可能になりますので、早めに医療機関を受診することが大切です。

(監修:はくらく耳鼻咽喉科・アレルギー科クリニック院長 生井明浩/2018年10月25日)

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