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高齢者のてんかん 認知症との違いは

50〜60代以降の方にも多くみられる

てんかんは子どものときに発症する病気だと思っていませんか? 症状が目立たないこともあり見逃されがちですが、50〜60代以降の方にも多くみられます。本人が発作中のことを覚えていないことで、認知症と間違えられることもあります。

◆てんかんは、脳の神経細胞が過剰に興奮することで、けいれんなどの発作を繰り返す病気です。子どもに多い病気というイメージがあるかもしれませんが、海外の研究では50〜60歳以降の発症が多く、高齢になるほど発症率が高くなるとの報告もあります。

◆脳卒中や脳腫瘍、頭部外傷などが原因で、脳に何らかの障害が生じた場合に起こる症候性てんかんと原因不明の特発性てんかんに分けられます。高齢者の発症は3分の2が症候性てんかんで、加齢により原因となる脳の病気が関係しています。

◆てんかんの発作には、さまざまな種類があります。多くの人が発作のイメージとして思い浮かぶ突然倒れて全身がけいれんする発作は、強直間代発作(きょうちょくかんだいほっさ)と呼ばれ、大脳全体の神経細胞が過剰に興奮することで起こります。

◆一方、高齢で発症するてんかんには大脳の一部の神経細胞が興奮して起こる複雑部分発作が多いといわれます。発作が起こり始める部位が側頭葉にある側頭葉てんかんと呼ばれるタイプが多く、本人は発作中のことを覚えていませんが、全身のけいれんを伴わず、発作が目立たないことで発見の遅れにつながることが少なくありません。

◆側頭葉てんかんでは、口をモグモグしたりペチャペチャと音をさせたりする、わけもなく着ている服や周りの物をいじる、突然動作が止まり一点を見つめてボーっとする、などといった特徴的な症状が現れます。発作が長時間続いたり、短い発作を繰り返す重積と呼ばれる状態に陥ることもあり、認知症や物忘れ、うつ病などと間違えられがちです。

◆認知症との違いとしては、「記憶のない時とある時がある」「状態の良い時と悪い時の差が激しい」「意識が数分間途切れることがある」「夜間・就寝中にけいれんがある」などが挙げられます。

◆ただし、家族や周囲の人が高齢者のてんかんを見分けるのは容易ではなく、診断には脳波検査やMRIなどの画像検査などが必要です。しかしそれでも決め手にならないこともあります。治療では抗てんかん薬の効果が高く、少量で有効であることが知られています。本人は発作中は意識がないので、周囲の人が異変に気づいてあげ、早めに専門医に診てもらいましょう。

(監修:寺本神経内科クリニック院長 寺本純/2019年2月15日)

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