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続かないのは、「意志の弱さ」!?

プラスの結果が次を生む

運動不足だから日曜日はウォーキングをしよう、ダイエット中だから甘い物は食べない、などと決意したのに思うようにできないとき、「なんて自分は意志が弱いのだろう」と自己嫌悪に陥ったりしませんか? そんなとき、行動分析学の手法を活用すると上手くいくかもしれません。

◆行動分析学では「行動随伴性」という概念が用いられています。行動の前と直後の変化に注目し、その行動を「強化」して繰り返したくなる因子と、その行動を「弱化」してあまりしなくなる因子を明らかにします。望ましい行動ができないとき、原因を探して自分を責めるのではなく、結果として何が起きたかを見ていこうという考え方です。

◆行動後によいことが起こると、その行動は繰り返されやすく、逆に悪いことが起きたり、特別な変化がなければ、その行動を増やすことは自然と難しくなると考えられます。例えば、日曜日のウォーキングを決意したものの、なかなか続けられない場合の行動随伴性は以下のような感じです。

◆行動の前には、「運動不足」「減量できない」「間食が多い」「テレビを見られる」などといったことがあり、行動の直後は、「運動できた」「減量はまだ」「間食をせずに済んだ」「テレビは見られない」などに変化します。

◆この場合、ウォーキングをしたからといってすぐに体重が減るわけではありません。出かけるまでがつい面倒になり、テレビを見てお菓子を食べていたほうが楽と考えがちです。つまり、自発的な行動を強化する因子が足りないため、結果として変化が起こりにくいのです。

◆行動随伴性を応用して行動を変えるためには、ここにプラスの要素を追加します。例えば、日曜日のウォーキングは前から行ってみたい町までバスで行き、そこから1時間歩きながら、帰りに好きなお菓子を1つだけ買えることにする。これなら、ウォーキング直後のよい結果が増えそうです。

◆出かける前にお風呂の用意をして、帰宅後すぐに汗を流して気持ちよく過ごす、イヤホンで好きな音楽を聴きながら歩くことにする、友達を誘ってウォーキングの後でおしゃべりとお茶を楽しむなど、何でも思いつくことで構いません。自分の行動を強化する因子を増やす、あるいは弱化する因子を取り除くという視点で考えてください。

◆さらに、その行動ができたら○○ができるといった、ルールや条件をつけるとできた際の達成感がより得られやすくなります。少し頑張れば実現できそうな目標を立てて、その結果に対してごほうびを設定してもいいでしょう。

◆目的が運動不足の解消や減量なら、日曜のウォーキングをほかの曜日、運動に代えても問題ありません。あまり難しい課題や目標を設定せず、まず自分の生活の中で行いやすい行動を選んで1回ずつ実行していくことが上手くいくコツです。

◆「できない自分はなんてダメなのだろう」と自分を責めるより、「人間の行動とは」という視点で分析してみると、ネガティブな思考パターンから脱却できるきっかけとなるかもしれません。自分の行動を客観的に分析した上で、行動随伴性の考え方を採り入れてみてはいかがでしょうか。

(監修:横浜労災病院 勤労者メンタルヘルスセンター長 山本晴義/2019年3月12日)

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