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「医療を守るため」我々ができることとは

私たち患者側にもできることがあります

医療の現場では、いま医師の過酷な労働環境が問題になっています。医療が危機的状況にあるとの認識のもと、厚生労働省は「上手な医療のかかり方を広めるための懇談会」での議論を経て、「いのちをまもり、医療をまもる」国民プロジェクトを宣言しました。

◆医療の現場が崩壊寸前だといわれる大きな要因の1つは、医師の過重労働です。厚生労働省の調査(平成24年度)では、週60時間以上働く医師は約42%で、全職種中最も労働時間が長くなっています。一般的な事務職が約7%、全職種の平均が14%ですから、非常な高率と言えます。

◆また、平成27年度に日本医師会が実施した医師1万人へのアンケート調査では、当直日の平均睡眠時間が4時間以下である医師が約4割、6.5%が抑うつ中等度以上、自殺や死を毎週または毎日考える医師も3.6%という結果が報告されています。

◆さらに、別の調査では勤務医の約8割が医療事故につながりかねないヒヤリ・ハット体験をしていることも明らかにされています。過酷な労働環境が、ヒヤリ・ハット体験の一因になっていることは間違いありません。

◆こうした現状の課題解決に向け、厚生労働省では「上手な医療のかかり方を広めるための懇談会」を立ち上げ、検討を重ねてきました。その議論のまとめとして、「いのちをまもり、医療をまもる」国民プロジェクトが宣言されました。

◆同プロジェクトでは、取り組むべき方策として以下の5つを掲げています。
(1)患者・家族の不安を解消する取組を最優先
(2)医療の現場の危機を国民に広く共有
(3)緊急時の相談電話やサイトを導入・周知・活用する
(4)信頼できる医療情報を見やすくまとめて提供
(5)チーム医療を徹底して患者・家族の相談体制を確立

◆国民プロジェクトの名の通り、医療従事者だけでなく、国や自治体など、制度を整えて推進する行政、医療を受ける市民、民間企業の4者が一丸となってアクションを起こし、医療現場の崩壊を防ごうという取り組みです。

◆私たち患者・市民にもできることがありそうです。宣言では具体的に次の行動を例として挙げています。
●患者の様子が普段と違うときでもすぐに救急車を呼ばず、信頼できる医療サイト※1を活用して状態を把握する
●夜間・休日ではなく、できるだけ日中に受診する
●夜間・休日に受診を迷ったら「#8000」「#7119」の電話相談を利用する
●風邪で抗生物質をもらうための受診は控える
●日ごろの体調管理は看護師に、薬のことは薬剤師に聞くなど医師だけに頼らず、上手に「チーム医療」のサポートを受ける
※1:国の認証や支援を受けたサイトで早急な構築が必要

◆インターネットが普及し、症状や病気に関する学会や病院の情報提供も盛んに行われています。ある程度自分で調べて、緊急性がなければ、慌てずにかかりつけ医の診療時間中に受診するなど、患者側のヘルスリテラシーの向上が求められます。かかりつけ薬局・薬剤師も頼りになるでしょう。

◆加えて、健康の土台づくりとして、食事、睡眠、運動といった生活習慣を整えて、日ごろから1人ひとりが病気の予防をしていくことが重要です。まずはできることから、意識と行動を変えていくことが、医療と医療現場を守ることにつながります。

(監修:医療法人誠医会 宮川病院 内科 宮川めぐみ/2019年4月22日)

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