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AIホスピタル 将来はビッグデータを臨床に活用

AIが診察!?

内閣府が昨年から始動した「AIホスピタルによる高度診断・治療システム」プロジェクト。「高度で先進的な医療サービスの提供」と「医療機関における効率化を図り、医療従事者の抜本的な負担の軽減」を実現するとしています。どのような内容なのでしょうか。

◆「AIホスピタルによる高度診断・治療システム」は戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)の一つとしてスタートしました。2022年度末の到達目標として、次の4つを掲げています。
●セキュリティの高い医療情報データベースシステムの構築・情報抽出技術の開発
●医師と患者のアイコンタクト時間の倍増、医療従事者の半数が実感できる負担軽減
●遠隔画像・病理診断、血液を用いた超精密診断法の開発
●「AIホスピタルシステム」導入モデル病院(10施設)の運用開始

◆まず、現在は各病院、各診療科などで別々に保存されている患者のデータを統合して、電子カルテや検査画像、医師の所見などを集約、診療科ごとの縦割りでなく、患者一人を総合的にとらえることができるようにします。AIを活用するにはこのプロセスが欠かせません。

◆診察現場に採り入れるAIとしては、医師と患者の会話、医師の説明などを音声入力してデータとして保存できるようにすることが挙げられます。最近はデータで患者の情報を保存することが多く、医師はモニターやキーボードに向かっていて、患者の顔を見て診察する時間が少ないといわれます。音声認識できるシステムが開発されれば、医師と患者が顔を見て会話する時間が増えることが見込まれます。

◆また、患者や家族に対して詳しい説明をし、理解を促すインフォームドコンセントの際にも、AIを活用して事前の説明を医療従事者の代わりに行い、質問にも答えられるようにすることを目指すとしています。

◆現在、たとえば心臓にペースメーカーを入れている重症心不全の患者では、心電図を医師のもとに継続的にデータ通信する遠隔モニタリングが行われていますが、これをさらに多くの患者に拡大するような構想もあります。心電図、血圧、血糖値などのバイタルサインだけでなく、患者の置かれた環境を表す室温、空気洗浄度、食事、睡眠などのデータもモニタリングし、個々の患者のデータがおさめられているビッグデータサーバーに送信、医師は必要に応じてそこから情報を取りだし、診断や治療に役立てるという仕組みです。

◆医療の安全性という面でも、AIの活用開発が考えられています。たとえば、画像や病理診断の見落としのチェック、薬の処方や投与時の人為的ミスのチェックなどで、これらにまつわる医療事故を防ぐことができます。

◆医療従事者の長時間勤務や人手不足が社会問題になっている現状をみても、AIの導入で負担が軽減され、患者と向き合う時間が増えたり、ミスが減ったりするというメリットも大きいでしょう。また、医療格差、医療過疎地といった課題についても遠隔操作などによる解決が期待できます。

◆AIホスピタルとはいっても、最終的にはもちろん医師が患者や家族と対面して診断・治療を行う点は変わりありません。まずは3年後にどこまで実現できるか、注目されています。

(監修:医療法人誠医会 宮川病院 内科 宮川めぐみ/2019年4月29日)

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