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打撲後にしこり、こぶができた!?

青あざがしこりに…

打撲でできた青あざ(内出血)。いずれ消えると思っていたのに、いつの間にかしこりやこぶができて、なかなか治らないこともあります。このしこりやこぶは放っておいていいのでしょうか。治療法はあるのでしょうか。

◆体を何かに打ちつけて起こる打撲。外力によって皮膚や粘膜、皮下脂肪や筋肉などが損傷を受けることで内出血(皮下出血)を起こし、あざができ、腫れを伴うこともあります。

◆打撲による症状自体は軽度であれば数週間で軽減されます。内部で起きた炎症も治まり、腫れや痛みも徐々に引いてきます。内出血も周囲の組織に吸収され、あざも薄くなっていくのが一般的です。

◆しかし、組織の損傷が大きかったり深かったり、関節の周囲に起きた打撲では、ほかの場合よりも多くの内出血が起きることがあります。特に関節周辺は動きを伴うために、損傷を受けた組織が安静を保ちにくいからです。

◆その結果、内出血した血液(血腫)が吸収されずに線維性の組織となり、「瘢痕組織(はんこんそしき)」と呼ばれるしこりやこぶになって触知されるようになります。瘢痕組織ができてしまうと、治るまでに数か月以上かかることもあります。

◆このしこりやこぶは、美容上、気になるだけではありません。特に関節周辺の打撲では、瘢痕組織が関節組織に癒着したりして、関節の運動機能に影響を与えます。重症になると、関節拘縮(かんせつこうしゅく)という、関節の可動域が狭くなって屈伸が困難になるなどの状態に陥ります。

◆関節拘縮が起きると、時間をかけてリハビリを行う必要があり、治療期間は半年〜1年程度に延びてしまいます。また、完全に拘縮を改善できず、関節機能が戻らないままの状態で固まってしまうこともあります。

◆打撲を重症化させないためには、たかが打ち身と放置せずに直後の応急処置をしっかりすることがポイント。打撲が重度の場合や、関節周辺に強い打撲を受けたときには、整形外科を受診することが肝要です。

◆打撲の応急処置はRICE(ライス)が基本になります。R(rest)=安静、I(icing)=患部を冷やす、C(compression)=圧迫、E(elevation)=患部を高く保つ、の4つで、痛みや炎症が強ければ、湿布のほかに消炎鎮痛薬を服用することもあります。RICEで内出血を最小限にとどめ、瘢痕組織が残らないようにしましょう。

◆もしも瘢痕組織が残ってしまった場合には、患部の血行をよくして組織の代謝を上げ、しこりを吸収させやすくします。周辺組織の皮膚や筋肉などをほぐし、関節周辺では拘縮が起こらないよう、理学療法士によるリハビリを行うことをおすすめします。

◆一度できた瘢痕組織は完治までに時間がかかります。何よりもまず、しこりやこぶにならないように、打撲が重度の場合や関節周辺に起きた場合には、整形外科を受診して早期に適切に対処することをおすすめします。

(監修:あそうクリニック院長 麻生伸一/2019年7月4日)

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