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食事の内容で死亡リスクは3倍に上昇

食生活を見直すきっかけに

滋賀医科大学の研究グループは、食品の組み合わせと循環器疾患による死亡リスクとの関連を分析し、死亡リスクを評価するためのチャートを作成しました。食事によっては死亡リスクが3倍にもなるといいます。どのような内容なのでしょうか。

◆「NIPPON DATA(ニッポンデータ)80」に携わる滋賀医科大学の研究グループは、このデータの研究成果に基づいて、食品の摂取量の組み合わせから循環器疾患による死亡リスクを評価するチャートを、初めて作成したと発表しました。

◆野菜や果実、魚介類、食塩の摂取量と循環器疾患との関連性は、これまでにも多くの研究で指摘されていますが、それぞれ「野菜」「食塩」といった単一の食品との関連性の検討がほとんどで、「野菜」「果実」「魚介類」「食塩」の4つを組み合わせてチャートに展開したのは、この研究が初めてとなります。

◆「NIPPON DATA80」とは、1980年に国が実施した「循環器疾患基礎調査」「国民栄養調査」(現「国民栄養・健康調査」)の参加者を対象に、日本人の健康寿命や生活習慣病に影響する要因を明らかにすることを目的に行われている長期追跡研究です。

◆今回の研究では、この1980年の調査に参加した30〜79歳の男女のうち、脳卒中および心臓病の病歴のある人を除外した男性4,002名、女性5,113名の計9,115名(平均年齢50歳)を対象とし、1980〜2009年の29年間を追跡調査したデータを分析しました。

◆調査結果から野菜、果物、魚介類、食塩の1日摂取量を評価し、それぞれ350g以上、200g以上、80g以上、8g(女性は7g)以下を推奨量として基準にし、野菜は「175g未満」「175〜350g」「350g以上」、果物は「100g未満」「100〜200g」「200g以上」、魚介類は「40g未満」「40〜80g」「80g以上」、食塩は「男性8g以上、女性7g以上」「男性8g未満、女性7g未満」に分類し、これらの組み合わせから54のカテゴリーに分けました。

◆そして、このカテゴリーによる追跡期間中の脳卒中および心臓病による死亡リスクを分析。さらに、54のカテゴリーの死亡リスクをそれぞれ数値で表し、摂取したそれぞれの食品の量をたどるとリスクの危険度がわかるチャートの形に表しました。

◆追跡中の29年間で1,070名が循環器疾患により死亡。野菜、果物、魚介類それぞれの摂取量が少ないほど、また食塩の摂取量が多いほど、循環器疾患での死亡リスクが高いことが明らかになりました。

◆食品の組み合わせによる循環器疾患の死亡リスクは、野菜175g未満、果物100g未満、魚介類40g未満と3食品すべての摂取量が最も少なく、かつ食塩摂取量が基準以上のカテゴリーで、推奨量を満たした参照カテゴリー(野菜350g以上、果物200g以上、魚80g以上、食塩摂取量が基準未満)と比較して2.87倍に上昇することがわかりました。

◆同研究グループはこのチャートについて、「個人においては自らの食事から将来の循環器疾患リスクを評価でき、食習慣の改善の動議付けにすることができる。また、栄養指導や保健指導の現場においては、専門家が食事の改善を指導する際のツールとして活用できる」としています。

◆毎日の食事によって循環器疾患での死亡リスクが3倍近くも違ってくるとすれば、まずは細かい摂取重量は量れなくても、野菜と果実はたっぷり、魚介類を頻繁に食べて、塩分は控えめにする、という基本的な推奨バランスを心がけましょう。

(監修:目黒西口クリニック院長 南雲久美子/2019年9月26日)

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