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死を受け止める5段階のプロセスについて

誰もが通る道

自分や身近な人の死に直面したとき、人々はどのようにその事実を受け止めていくのでしょうか。そこには、一定のプロセスがあるといいます。悲嘆にくれているとき、今自分がどの段階にいるかを知ることが、救いになるかもしれません。

◆死の受容のプロセスを提唱したのは、アメリカの精神科医・エリザベス・キューブラー=ロス。1969年に発表した著書『死ぬ瞬間』が大きな話題となりました。

◆キューブラー=ロスはシカゴの病院で死を目前にしたすえ終末期患者約200人にインタビューを行い、死の受容のプロセスには、否認、怒り、取引、抑うつ、受容の5段階があることを見出しました。

◆第一段階は、死が迫っているという事実を否定することから始まります。「何かの間違いではないか」「死ぬはずがない」などと、事実を受け入れられず、孤立していきます。

◆第二段階は、時間の経過とともに、死が迫っていることが否定できないことがわかり、「どうして私にこんなことが起こるのか。自分が何をしたというのか」という怒りがわいてくるといいます。健康な人をねたむ気持ちや、運命をのろうような感情を周囲にぶつけます。

◆第三段階は、なんとかして死から逃れられないかという取引をしようという段階です。「何かよいことをすれば奇跡が起こるのではないか」とか「これを信じれば救われるのではないか」など、宗教や民間療法など何かにすがろうという精神状態です。

◆第四段階は、何をしても結局、死から免れられないことがわかると、無力感が強くなり、抑うつ状態に陥って何もできなくなってしまいます。

◆第五段階は、最終的に死を受け入れる受容の段階です。これまでの葛藤から解き放たれ、心が静かになり、すべてを悟ったような境地に到達します。

◆これらの段階を、順番どおりにたどるとは限りません。途中で止まったまま、受容まで到達できずに亡くなることもありますし、いくつかの段階を飛び越して、受容に至るケースもあります。また段階を行ったり来たりする場合もあり、個人差はとても大きいものです。

◆5段階のプロセスの最終段階まで至るのに必要な時間も人それぞれです。数週間という人もいれば、数カ月という人もいるでしょう。

◆ただし、多くの人がたどるプロセスを知っておくと、「今、自分がどのくらいの段階にあるのか」が目安としてわかるので、心構えも違ってきます。あくまでも目安として知っておくことが大切です。

◆つらい気持ちのとき、「この苦しみが永遠に続くのではないか」と思いがちですが、時間の経過とともに変化していくことがわかると、気持ちが少し楽になるのではないでしょうか。

◆死について語ることがタブー視される時代が長く続きましたが、死ぬことは誰にとっても避けられないもの。最後まで自分らしく生きるためにも、死について考えることは重要なのかもしれません。

(監修:横浜労災病院 勤労者メンタルヘルスセンター長 山本晴義/2019年10月10日)

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