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新型タバコは安全なのか 煙が少なくても受動喫煙

規制の対象にすべきとWHOが報告

従来のタバコに替わるものとして普及している「新型タバコ」。体への害が少ないというイメージを持っている人も多く、これを理由に新型タバコに切り替えたという人も多いでしょう。実際のところ、リスクはないのでしょうか。

◆WHO(世界保健機関)は「新型タバコも健康に悪影響をもたらす可能性があり、あらゆる形態のタバコは有害と考えられ、規制の対象にすべき」との報告書を発表しました。また、日本呼吸器学会でも、健康に悪影響がもたらされる可能性と、受動喫煙での健康被害の可能性を示し、飲食店や公共の場などでの使用を認めないという見解を発表しています。

◆現在、流通している新型タバコには、電子タバコと非燃焼・加熱式タバコがあります。電子タバコは、カートリッジ内の液体を加熱して発生するエアロゾルを吸引します。また非燃焼・加熱式タバコは、タバコの葉を加熱して、そのときに発生するエアロゾルを吸引します。

◆これまでのタバコよりも安全というイメージで広まった新型タバコですが、実は、新型タバコが従来のタバコよりも安全であるというエビデンス(科学的根拠)は今のところありません。

◆新型タバコには、従来の燃焼式タバコと同レベルの依存性薬物であるニコチンや揮発性化合物(アクロレインやホルムアルデヒド)、約3倍のアセナフテン(多芳香環炭化水素物)など多くの有害物質が含まれていることがわかっています。

◆タバコを止められない人に対して、健康被害を低減させる目的で新型タバコをすすめる傾向がありますが、あくまで憶測にすぎないとしています。また、実際には従来の燃焼式タバコも並行して吸い続けている人が多くいるのも現状です。

◆また、新型タバコは煙が出ない、あるいは少ないので、タバコを吸わない人や妊婦、乳幼児などの受動喫煙の危険が少ないとか、禁煙エリアでも喫煙できるという認識は誤りです。特殊なレーザー光を当てて新型タバコ使用者の呼気を見ると、大量のエアロゾルを吐き出し拡散していることがわかるそうです。

◆従来の燃焼式タバコの喫煙や受動的喫煙に対する健康へのリスクは、たくさんのエビデンスが示されていますが、新型タバコが体におよぼす影響について、エビデンスを得るにはまだまだ時間がかかります。しかし、健康を脅かす可能性があると考えるのが合理的というのが、WHOや日本呼吸器学会の考えです。

◆単に煙が減れば被害が少ない、より安全だと考えるのではなく、有害物質を含むことに変わりはないという基本を理解しておきましょう。


(監修:東京医科大学病院 総合診療科准教授 原田芳巳/2020年1月3日)

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