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かぜの季節に知っておきたい 本気の予防策とは?

体力とウイルスとの戦い!

気温が低く乾燥の続く冬は、かぜをひきやすい季節です。そもそもかぜとはどんな病態なのでしょうか? そして、正しい治療法・予防法など、かぜの基本を押さえておきましょう。

◆かぜは、医学的には「かぜ症候群」と呼ばれる呼吸器の感染症です。病気の1つではなく、共通した複数の症状が現れる病態の総称として、「症候群」という名称がついています。

◆上気道(鼻腔〜喉頭)が急性の炎症を起こして、多くは鼻水、鼻づまり、くしゃみ、のどの痛み、声が出ない・かすれるなどの症状から始まります。炎症による発熱や頭痛、倦怠感を伴い、炎症が下気道(気管〜肺)に及ぶと、せき、たん、高熱という症状が現れます。

◆炎症の原因の80〜90%はライノウイルス、コロナウイルスなどのウイルスで、肺炎マイコプラズマなどの細菌が原因になることもあります。原因ウイルスや原因菌の特定はむずかしいため、肺炎やその他の疾患の併発リスクがない限り、感染症であっても原因微生物を調べる検査はあまり行われません。

◆かぜ症候群は、安静を保って水分を十分にとり、必要な栄養を補えれば、1〜2週間で自然に治癒します。治療法は、熱やせき、鼻水などの症状をやわらげる薬による対症療法が中心になります。かつては抗菌薬(抗生物質)がよく処方されていましたが、細菌が原因となる症例が少なく有効ではないこと、むやみに抗菌薬を使うと薬剤耐性菌を増やしてしまうことなどから、最近は厚生労働省が適正使用の啓発に取り組んでいます。

◆ただし子どもは、麻疹(ましん)やヘルパンギーナ、手足口病、咽頭結膜熱、溶連菌感染症など、かぜ症候群と症状の似た感染症が多くあり、診断には注意が必要です。とくに3カ月未満の乳児の発熱は、受診して診断・治療を受けるようにしましょう。

◆一方、高齢者は肺炎などを併発するケースも多く、また肺炎になっていても強い症状が現れない場合もあります。かぜ症候群のような症状が1週間程度続き、息苦しさや食欲低下、倦怠感などを伴うようなら、受診することをおすすめします。

◆かぜ症候群の予防には、感染源であるウイルスとの接触を防ぐことが重要です。とくに体力が低下しているときには、できるだけ人混みに行かない、流行期にはマスクをする、十分に休養をとるなどを心がけましょう。

◆せきやくしゃみの水滴(飛沫)に含まれているウイルスを吸い込んでしまう飛沫感染を避けるのはもちろんですが、実はリスクが高いのが接触感染。エレベーターのボタン、ドアノブ、手すり、つり革など、不特定多数の人が触るものから接触感染が起こることは想像以上に多いといいます。帰宅時に限らず、こまめに手洗いすることを忘れずに。指の間も念入りに、手首の辺りまでしっかりと洗いましょう。

◆また、顔を触る癖のある人は要注意です。目や鼻、口から、手についたウイルスが侵入してしまいます。不用意に鼻の周りや口元に触れるのを防ぐためにも、マスクの着用は効果的でしょう。ウイルスは湿度に弱いため、のどや鼻の粘膜の乾燥を防ぐことも大切です。

◆室内の湿度は50〜60%に保ちます。水やお茶を頻繁に飲んで口内を潤す、清潔な加湿器の利用はもちろん、お湯を沸かして蒸気を発生させる、ぬれタオルを室内に吊るすなどのちょっとした工夫で、湿度をアップできます。飛行機や新幹線など締め切った空間では、ガムやあめでのどの乾燥を防ぐ、帰宅後はシャワーではなく入浴で気道を潤し、じっくり体を温めるなどを実践しましょう。

◆基本的な、季節に応じた保温(暖房、寝具、衣服など)の対策も大切です。足元、首元、手先などはとくに冷えやすいので、マフラーやブランケット、レッグウォーマー、防寒靴、手袋、帽子などを積極的に使いましょう。簡易カイロや湯たんぽなども一時的な保温材として有効です。

◆そして何より、体力をつけておくことが重要です。かぜの発症は体力の低下とウイルスとの接触、この2つが要因となり、とくに体の抵抗力の強弱がポイントになります。日ごろから有酸素運動や適度な筋トレ、ウォーキングなどで運動習慣をつけ、睡眠不足に陥らないように気をつけましょう。体を温める食材やたんぱく質、ビタミン類を意識的に摂取し、栄養バランスのよい食事を3食きちんととりましょう。

(監修:目黒西口クリニック院長 南雲久美子/2020年1月6日)

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