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子どもをコントロールしすぎる親 過干渉とは?

適切な距離感をもちたい 親と子の関係

少し前までは親の過保護が子どもをダメにするといわれましたが、最近はもっと悪影響を及ぼすのは過干渉(かかんしょう)の親だといわれています。過干渉とはどんなことなのでしょうか。知らないうちに過干渉になっていないか、自分を見直してみましょう。

◆「過干渉」を一言でいえば、子どもが望む・望まないにかかわらず「親の理想どおりに育てようと、子どもの行動や思考に過剰に干渉すること」です。一方の過保護は、「本来なら子どもがしなければならないことまで、親がやってしまうこと」。似ているようで、両者のスタンスは異なります。

◆では、具体的にどんなことが過干渉なのでしょうか。たとえば、門限やスマホの使用時間など、家庭で決まっているルールを守るよう、厳しくいうのは過干渉とはいいません。しかし、帰宅時間は守っているのに、外出時に何をするのか、会うのは誰かなど、こと細かにチェックして交友関係や行き先を厳しく制限するとなると過干渉といえるでしょう。

◆もちろん危険回避や社会性を育てるといった面から考えると、幼児期までは親が強く禁止する場面も多いかもしれません。道路にいきなり飛び出さない、遊び場でおもちゃを独り占めしない、といったことは繰り返し教えるべきことでしょう。

◆しかし、あのおもちゃで遊びなさい、あの子とは遊んではいけない、食べるものの順番や好きなものの選択などにまで、親の意向のみで子どもの行動をコントロールしようとするのは過干渉です。とくに、本来なら自然にできるはずの友達を親が決めるのは、子どもにとっては迷惑です。いずれ進学や仕事、結婚など、成人した子どもの人生にまで干渉しすぎる親にもなりかねません。最近では、このような過干渉の親のことを、上空を旋回するヘリコプターにたとえ、「ヘリコプターペアレント」と呼ぶこともあります。

◆過干渉が子どもに悪影響を及ぼすといわれる理由は、「自分で考える力が育たない」「自分の意見がいえなくなる」「周囲とのコミュニケーションが苦手になる」といったことがあげられています。小さなうちから親の過干渉が強いと、つねに親の顔色をうかがうようになり、自分の判断をあきらめることに慣れてしまいます。その結果、来るべきときが来ても自立ができない、大人になっても親の管理から抜け出せない、あるいはあるとき爆発して親と決裂してしまう、ということになりかねません。

◆子どものことが心配、ちゃんと育てたいというあまり、過干渉の親になる兆候はありませんか。次のようなことがあれば要注意です。
@「そんなことする子は、ママ嫌いになっちゃうよ」とよく口にするA子どもはわがままだから(あるいは心配だから)親のいうことは絶対に従わせたいB親子なんだから自分と価値観や趣味も合うはずだと思うC子どもが何を考えているか不安で、子どもの部屋へ無断で入ったり持ち物をチェックしたりすることがある。

◆ほかの人から子どもに向けられた質問に、いつも親が答えてしまっていませんか。小さなころから親の強い支配下にいる子どもは、何かにつけて、親の顔色をうかがうようになりがちです。ぐずぐずするから親が代わりにやってしまうといった行動は子どものためになりません。

◆過干渉にならないためには、次のようなことに気をつけてみてください。
@周囲の人の評価を気にしすぎない(姑やママ友などの目、「人並み・ふつう」などを気にしすぎると、つい子どもを強く管理しがち)A子どもが嫌がるなら理由を聞いて話し合ってみるB自分の人生を子どもに重ねない(自分の理想を子どもに託すことが、子どもへの過剰なチェックの原因であることも)

◆子どもは小学校高学年から思春期に入り、中学時代は反抗期と重なります。自己主張が強くなり、親子の考えの違いが浮き彫りになったりするでしょう。しかし、それは親の元から巣立つための訓練のようなもので、反抗期がないのはかえって不自然です。成長する子どもの姿を、適切な距離をもって受けとめられる親をめざしたいものです。

(監修:医療法人社団秀志会 松平小児科院長 松平隆光/2020年6月8日)

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