子どものおりもの トイレ後のふき方も問題に
子どもの外陰部は、大人よりもデリケートで細菌などが繁殖しやすい。おりものがあるときは特に清潔に
幼児や小学生など、小さな女の子でもおりものが出ることがあり、心配になるお母さんも多いのでは? おむつやパンツに黄色や薄緑色のおりものが付着しているときは、細菌などの感染で外陰部や腟に炎症が起きているのかもしれません。大人の女性と違って子どもの腟や外陰部は自浄作用が足りないので、汚れた手で触る、排便時に汚れる、汗や垢がたまるといったさまざまな理由で雑菌が繁殖しやすいのです。
◆大人の女性の腟は厚みがあり、乳酸桿菌(かんきん)などの常在菌がすんでいて、病気を起こす細菌類の侵入を防いでいます。それにくらべて子どもの腟や外陰部の皮膚は薄くてデリケート。常在菌もいないので、通常なら害のない腸内の大腸菌や皮膚にいるブドウ球菌なども侵入・増殖しやすく、時として炎症を起こします。これを陰門腟炎(外陰腟炎)といい、おりものの原因になります。
◆また、陰部の不衛生も原因になりやすいため、注意しましょう。女の子は排便をした後に後ろから前へ拭くと、腟に汚れが付着する可能性があります。外遊びでパンツに入った砂などから細菌感染したり、汚れた手を洗わないまま無造作に外陰部を触ることも子どもではよくあるでしょう。小さな子どもは、自分でしっかり外陰部を洗えないため、汗や垢、石けんカスがたまったことが原因になる場合もあります。
◆陰門腟炎が起きると、黄色や緑がかったおりものが出て、かゆがったり、痛がったりすることもあり、悪化すると臭いが強くなる場合も。治療が遅れると膀胱(ぼうこう)に細菌感染が広がり、膀胱炎を併発したり、かきむしって違う細菌に二次感染して長引くこともありますから、子どものおりものに気がついたら早めの受診をおすすめします。
◆家庭では、お湯で洗って清潔を保つようにします。おむつをしている乳幼児では、1日に数回、容器にお湯を入れ、お尻を浸して洗うようにするとよいでしょう。軽い場合はそれだけで治まることもあります。炎症がひどくても、ほとんどは抗菌薬の塗り薬や飲み薬ですぐに改善しますので、小児科の医師の指示に従いましょう。
◆ただし、腟の炎症は数か月のうちに何度もくり返すことがあります。日頃から、お尻は前から後ろへ拭く習慣をつけましょう。また、入浴時はシャワーを当てるだけでなく、外陰部のひだの中までよく洗うようにします。ひだの中は垢や細菌がたまりやすいので清潔が肝心です。小さな頃からよい習慣をつけておくことが感染予防になります。
(2010年11月1日)
◆大人の女性の腟は厚みがあり、乳酸桿菌(かんきん)などの常在菌がすんでいて、病気を起こす細菌類の侵入を防いでいます。それにくらべて子どもの腟や外陰部の皮膚は薄くてデリケート。常在菌もいないので、通常なら害のない腸内の大腸菌や皮膚にいるブドウ球菌なども侵入・増殖しやすく、時として炎症を起こします。これを陰門腟炎(外陰腟炎)といい、おりものの原因になります。
◆また、陰部の不衛生も原因になりやすいため、注意しましょう。女の子は排便をした後に後ろから前へ拭くと、腟に汚れが付着する可能性があります。外遊びでパンツに入った砂などから細菌感染したり、汚れた手を洗わないまま無造作に外陰部を触ることも子どもではよくあるでしょう。小さな子どもは、自分でしっかり外陰部を洗えないため、汗や垢、石けんカスがたまったことが原因になる場合もあります。
◆陰門腟炎が起きると、黄色や緑がかったおりものが出て、かゆがったり、痛がったりすることもあり、悪化すると臭いが強くなる場合も。治療が遅れると膀胱(ぼうこう)に細菌感染が広がり、膀胱炎を併発したり、かきむしって違う細菌に二次感染して長引くこともありますから、子どものおりものに気がついたら早めの受診をおすすめします。
◆家庭では、お湯で洗って清潔を保つようにします。おむつをしている乳幼児では、1日に数回、容器にお湯を入れ、お尻を浸して洗うようにするとよいでしょう。軽い場合はそれだけで治まることもあります。炎症がひどくても、ほとんどは抗菌薬の塗り薬や飲み薬ですぐに改善しますので、小児科の医師の指示に従いましょう。
◆ただし、腟の炎症は数か月のうちに何度もくり返すことがあります。日頃から、お尻は前から後ろへ拭く習慣をつけましょう。また、入浴時はシャワーを当てるだけでなく、外陰部のひだの中までよく洗うようにします。ひだの中は垢や細菌がたまりやすいので清潔が肝心です。小さな頃からよい習慣をつけておくことが感染予防になります。
(2010年11月1日)
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